赤信号で停車中、後ろから追突され、むちうちになってしまったあなた!

当院には、交通事故で首を痛めてしまう方がとても多くいらっしゃいます。実際、痛みがしつこく続き苦しむことが多いのですが、レントゲンを撮っても骨に異常がなかったり、外見上に変化がないため、周囲にその苦しみを理解してもらえないということや、保険会社にもなかなか損傷の大きさを認めてもらえないなどの悩みを抱える方がとても多いです。

しかし当院では、ケガの治療はもちろん、保険会社とのやり取り、場合によっては弁護士さんの紹介も含め、交通事故にあってしまったあなたの悩みを解決できるよう力を注ぎます!

実は、「むちうち」というのは病名ではなく、先ほど挙げた追突事故の衝撃などで頭が前後(左右)に揺られ、首がムチを打つようにしなり、それによって首に障害が発生してしまうことの総称で、実際には外傷性頚部症候群といわれ、次の5つに分類されます。

1.頚椎捻挫(頚部挫傷)型

2.バレ・リーウ型(後部頚交感神経症候群)

3.神経根症型

4.脊髄症型

5.脳脊髄液減少型

 

それぞれについて説明していきます。

1.頚椎捻挫(頚部挫傷)型

むちうちの中で最も多く、全体の70~80%を占めると言われています。頚椎(背骨の首の部分)の周りの筋肉や靭帯などが損傷されている状態です。

【症状】首の後ろや肩を動かした時ににぶい痛みがある、首を伸ばすと痛みが強くなる、首や肩が動かしにくい、首・肩・背中のコリ、頭痛、めまいなどの症状があります。

 

2.バレ・リーウ型(後部頚交感神経症候群)

首の部分を走る交感神経(自律神経の一部)の働きに異常が出ることにより、頚椎に沿って走っている動脈の流れが悪くなります。むちうちを負う事故にあった後、適切な安静が保たれていないと起こる可能性が高いと言われています。

【症状】頭痛、首や肩の痛みやコリ、めまい、耳鳴り、吐き気、目がかすむ、視力低下、顔の片側が痛む、声が枯れる、物を飲み込みにくい、胸の締めつけ感、全身の倦怠感、集中力の低下などの症状があります。

 

3.神経根症型

頚椎にゆがみが出ることにより神経が圧迫されてしまい、主に首や腕から手に症状が現れます。

この痛みはせき・くしゃみをしたり、上を向いたり、横を向いたり、頭を横に倒すなどの動きや、ある方向に首や肩を引っ張ったりした時に強くなります。

【症状】首の痛み、手や腕のシビレ・痛み・だるさ・筋力の低下、顔面の痛み、後頭部の痛み、薄い皮が一枚増えたような顔の違和感などの症状があります。

 

4.脊髄症型

頚椎の中を通る脊髄や、足に向かって伸びている神経が損傷されます。

とても衝撃が強く、頸椎が脱臼や骨折をしている場合や、もともと首に何かしらの障害がある方は脊髄を痛めることがあります。

【症状】腕や手・指先・足のシビレや知覚異常、うまく歩けない、排尿・排便をしにくいなどの症状があります。

 

5.脳脊髄液減少型

いわゆる不定愁訴(原因不明の身体の不調)と言われるような、さまざまな症状があります。一時的な強い衝撃で強い圧がかかり、くも膜(脳や脊髄を包んでいる膜)が裂け、脳脊髄液(脳や脊髄が傷つかないように保護している液体)が漏れ出ると考えられています。

むちうちの症状が、時間がたっても治らない方に可能性があると言われています。初期の症状としては天候や気圧の変化に左右される頭痛が特徴的です。

【症状】頭・首・手・足などさまざまな場所の痛み、聴力・視力・味覚などの障害、自律神経症状、不眠、うつ、倦怠感、月経困難など、ほかにもさまざまな症状があります。

 

むちうちの分類について説明しましたが、どれも長期化・慢性化しやすく、平均して4~5カ月ほど治療期間がかかります。特に脊髄症型が疑われる場合には、最悪命の危険や下半身不随になる危険もあります。最も数が多く、軽傷にみられがちな頚椎捻挫型も、首・肩のコリやそれに伴う頭痛などが長期に及んでしまう場合や、しっかり治っていない状態でまた首に何かしらの衝撃を受けてしまった際に、脊髄損傷や脳脊髄液減少症といった大きな傷病になりやすくなってしまいます。

そうならないために、一番大切なことは「甘く見ない」ということです。一般的な乗用車の場合、軽自動車でも1トンほど、大きめのミニバンやSUV車などでは2トンを超える重さがあります。それだけの重さの鉄の塊がぶつかってくるのですから、例え時速10キロしかでていなくても、その衝撃はとてつもなく大きいものです。絶対に甘く見てはいけません。

万が一交通事故にあったら、必ずその場で警察を呼び、損害保険会社に連絡をし、整形外科に受診するようにしましょう。(当院にご相談いただければ病院の紹介もいたします。)場合によっては、その場で救急車を呼んで病院へ、という場合もあるかと思います。整形外科ではレントゲンを撮るなどの検査をし、診断をうけましょう。

 

一般的には、むちうちの治療に関しては安静が第一となります。そのため、病院でも湿布や痛み止め薬を処方され、安静にして様子をみるように、と指示されることが多いかと思います。安静が第一なので、当然の指示だと思います。

しかし、それではなかなかよくならない、という方が多く来院されます。これはどういうことなのでしょうか?

 

原因は?

1.ずっと安静にしていればいいわけではない。

2.ダメージを負っているのは首だけではない。

ということが考えられます。

 

けがをした直後は安静が第一ですが、ずっと安静にしていればいいわけではないんです。事故直後は筋肉や靭帯などが痛み、傷ついています。そのため、それを修復していくためには安静にしなければなりません。しかし、安静にしている間に使っていなかった筋肉や靭帯は弱くなってしまったり、硬くなってしまったりします。また、傷を負った後修復してきた筋肉・靭帯も最初から元通りの強さ・柔らかさにはなりません。そのため、ある程度安静にしたら、今度は元通りの強さや柔らかさを取り戻すために動かすことも必要なのです。

 

また、交通事故にあった際に一番ダメージを負いやすく、症状が出やすいのは首なのですが、実際には他の場所にもダメージを負っているはずです。よくあるのは、腰・ハンドルを握っていた手・強く踏ん張った足といったところでしょうか。痛みなどの症状が現れなくとも、多少の負担は加わっているはずです。

それにより、筋肉の緊張のバランスが崩れ、むちうちの痛みを治りにくくしてしまっていることが多々あります。

これらのことから当院では、病院での診断や症状の経過をみながら、むちうち症状のある首だけではなく、全身のバランスを整えていくよう施術していきます。

 

当院の治療

 

種々の電気療法やアイシング(冷却療法)・ホットパック(温熱療法)を使い分け、硬くなった筋肉をほぐしたり動かしたり、関節の動きがよくなるよう促したりと様々な方法を使って、全身の状態がおケガの前の状態に戻るようお手伝いさせていただきます。

これまでにいらした方の例としては、高速道路での渋滞で停車中、玉突き事故に巻き込まれ、安静にしていても首が痛く、どの方向を向くにも痛みを伴っていた方が、完全によくなり、さらにケガの前より姿勢がよくなったという声をいただきました。

 

交通事故によるむちうちの治療は自己負担¥0です。